2023年1月18日(水)、
佐賀県神埼市、神崎郡吉野ヶ里町にまたがる
吉野ケ里歴史公園の視察をしてきました!
以下、パンフレットから抜粋した遺跡の説明です。
「吉野ケ里遺跡は、弥生時代にムラからクニへ発達していくようすや王や豪族たちの出現を考える上で学術で気に大変重要な遺跡であることから、平成2(1990)年に国の史跡、平成3(1991)年に国の特別史跡に指定されました。
平成13年にこの遺跡を保護、活用するために国営吉野ケ里歴史公園としてオープンし、現在は、国営公園と県立公園が一体となった総面積約117ヘクタールの「吉野ケ里歴史公園」として整備され、毎年、日本全国や世界各国から多くの人々が訪れています。」
コロナで近年は減少したものの、
開園以来、毎年60万~70万人の入場者があるそうです。
1日平均2000人弱!
特に、平成元年に行われた佐賀県の工業団地計画による発掘調査で
大規模な環濠集落や墳丘墓が発見されたときには、
「邪馬台国時代のクニ」や「『魏志倭人伝』に記されている卑弥呼の集落と同じつくり」などと報道され、全国的に注目を集めたそうです。
平成元年というと、私は小学校1年生ですね。
その報道をリアルタイムでは覚えていないのも無理ないかな(;^_^A
今回の視察は、「南部町の発掘成果にどう生かすか」
が目的のため、その視点で私なりの収穫をまずは2点ほどまとめたいと思います。
特に、予算面から理想と現実のすり合わせが最大のポイントです。
①ホームページによる情報発信
言うまでもなく、ホームページの内容は
公園の第一印象を決定づけるといっても過言ではないでしょう。
↓吉野ケ里歴史公園のホームページはこちら
すごい情報量です。
私は紙で印刷して持参しましたが、縮小印刷しても
50枚くらいにはなったかな?
よく公園の案内としてパンフレットをそのまま
PDFで載せているところもありますが
ホームページ用にとても見やすく
写真を多く掲載しています。
物理的情報ではないため、維持費という意味では
比較的低コストで効果大なのが魅力です。
紙媒体のパンフレットについても
引き続き研究していきたいです。
②「生活の再現」にこだわった展示
遺跡の魅力は、「そこに暮らしていた人がいた」と想像し、
あたかもタイムスリップしたような感覚に浸れることでは
ないでしょうか。
吉野ケ里遺跡では、2枚目の写真にあるように
出土したものを元に
「それがどのように使われていたか?」
「そこにいた人たちの関係性は?」
について、建物等の再現はもちろん
人形を多く配置していたことや
発掘されたものの現物を、発掘されたままに展示していることが
大きな特徴ではないでしょうか。
特別史跡に指定された理由が
日本最大の環濠集落群(クニのはじまり)であったことから
このような再現方法は外せないものだったのだろうと
想像できます。
また、驚いたのは吉野ケ里歴史公園は
「博物館」をもっていないことでした。
それは、まだ発掘途中であることも理由とは思いますが
「タイムスリップ」という体感をするには
現地を歩くのが一番ですね。
周囲より小高い場所に設置された集落は
やはり周辺のムラを支配していたことが地形からも想像できます。
物見櫓の上から見る景色は、決して「博物館」という
箱からは想像しえないものです。
再現物は建設にも、維持にも多くの予算が必要です。
町単独での実現は難しいかもしれません。
こちらも引き続き、他の歴史公園や博物館を
視察しながら、
「南部藩らしさをどう見せるか(魅せるか)」
に重点を置いて研究していきたいと思います!